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O.S.WEB MAGAZINE Vol.39

2021 Oct-Nov.

ここから始める!憧れのラジコン飛行機


①ラジコン飛行機の魅力
長年「ラジコン飛行機に挑戦してみたい」と思っている方は思いのほか多くいらっしゃいます。しかし、ラジコン飛行機は決して安価なものではなく、場所と時間、そして何より周囲の助けが必要なホビーであるがゆえに、始めてみようと思っても、なかなか「では明日から!」といった感じでできるものではありません。ただ、それでは「いつかいつか」と思っていてもその日が来ないまま終わってしまいます。ぜひ思い切ってこの機会に始めてもらいたいと願い、今回はラジコン飛行機の基礎をまとめてみることにしました。 この機会に、飛行機の操縦だけでなく、ラジコンの持つメカの面白さや、電動の知識、エンジンのノウハウなどを知って頂き、ラジコン飛行機の世界に足を踏み入れてもらいたいと思います。


大空を軽快に飛行するラジコン飛行機。自分が操縦する機体が大空を自由に飛び回る快感を、ぜひ味わってみませんか!?
②ラジコン飛行機を飛ばす前に
さて、実際にラジコン飛行機を飛ばしてみようと思ったら、まずは日本ラジコン電波安全協会がおこなっているラジコン操縦士登録をしましょう。これに登録することでラジコン保険に加入することができ、万が一の事故などの場合に保険を適用することができます。空を飛ぶものは落ちる可能性があるという大前提のもとに、必ずラジコン操縦士に登録してラジコン保険に加入しましょう。加入方法は日本ラジコン電波安全協会のホームページ、または機体などを購入するショップ、または購入したキットの中に申込書が入っていることもあるのでそれを使って申請しましょう。 また、ラジコン飛行機を始めようと思ったら、近くのラジコンクラブに入会するようにしましょう。ラジコンクラブの飛行場はきちんと整備されており、周囲に人家などがなく安全が確保されており、広大なスペースで飛行させることができるところが多くあります。何より、経験豊富なクラブの先輩フライヤーに指導してもらえるのが大きなメリットです。先輩フライヤーについて教えてもらうことで、独学で練習するよりもずっと早く上達することができ、しかも機体を壊さないのでコストもかからず、修理中で練習できない、というストレスもなくなるはずです。 最後に、航空法をよく理解しておくようにしましょう。詳細は国土交通省のホームページを参照頂きたいですが、200g以上の機体は航空法が定める無人航空機に分類され、人口集中地区や空港周辺など、さらに上空150m以上では原則として飛行が禁止となっています。また、物を落下させたり、FPVによる飛行も原則禁止で、おこなう際は国土交通省の許可が必要となっています。これらを守るのはもちろんのこと、飛行可能な場所でもモラルとマナーを守って安全第一で飛行させるようにしていただきたいと思います。 ※航空法の内容は2021年10月現在です。法令は変更になる可能性があります。

ラジコンクラブの飛行場は安全が確保され、美しく整備された場所であり、ラジコン飛行機を飛ばすのに最適。ぜひラジコンクラブに入会して飛ばすようにしましょう。

③ラジコン飛行機に必要なアイテム
ここからはラジコン飛行機を始める際に必要となるアイテムを見ていきたいと思います。
1:RC飛行機の機体

初心者の方がラジコン飛行機を始める際は、自律安定性と浮きに優れた高翼のトレーナー機を選ぶようにしましょう。いきなりスケール機やアクロ機を飛ばすことはできません。機体は電動仕様とエンジン仕様の両方があります。以前はエンジン機での入門がほとんどでしたが、最近では電動で入門するフライヤーが主流となっています。キットには半完成キットや完成済みでメカも搭載されているものもあるので初心者はそういった機体を選ぶのが良いでしょう。また、購入時に自分が買ったキットに何が付属しているかよく確認するようにしましょう。  
②送信機
ラジコン飛行機を操縦するために必要なものでプロポとも呼ばれます。最初はエントリーモデルかミドルクラスのものを1つ用意しておけば充分です。最近ではエントリーモデルでもテレメトリーセンサーが使用できたりするなど、プロポの高性能化が進んでいます。  
3:受信機と受信機用バッテリー 
送信機からの電波を受け取るアイテムで機体に搭載します。たいていは送信機とセットになっているのでそれをそのまま使うことができます。電動機の場合、受信機の電源は動力用のバッテリーから取ることがほとんどですが、エンジン機の場合は別に受信機用バッテリーを用意する必要があります
4:モーター

電動機を飛ばす場合に必要なパワーソースです。機体が推奨するサイズのものを使うようにしましょう。最近ではそのほとんどがブラシレスモーターとなっており、ブラシの摩耗がないため、正しい使い方をすれば長く使うことができます。
5:ESC(アンプ) 
電動機においてモーターの回転数を制御するアイテムで、モーターと受信機の間に接続します。種類によって容量に違いがあり、機体推奨のサイズのものを用意するようにしましょう。アンプの設定次第で、ソフトスタートなどさまざまな機能をモーターに持たせることができます。(写真は新製品のOCA-3シリーズ)
6:動力用バッテリー 
電動機を飛ばすのに必要なのがバッテリーです。最近ではそのほとんどがリポバッテリーとなっており、機体のサイズに応じてセル数や容量が異なってきます。リポバッテリーは非常にパワーがある反面、使い方を間違えると発火の危険性もあるので、取り扱いには充分注意するようにしましょう。
7:バッテリーチェッカー
電動機で使用するバッテリーの容量をチェックするアイテムです。端子を差し込むと瞬時にバッテリーの充電容量を計測してくれ、残り何%なのかを確認することができます。常にひとつ携帯しておき、飛行前と飛行後に必ずチェックするようにするようにしましょう。
8:充電器
電動機の動力用バッテリーだけでなく、エンジン機の受信機用バッテリーの充電にも必要なバッテリー充電器。最近ではリポバッテリーだけでなく、さまざまなバッテリーを充電できるマルチタイプのものが増えており、ミドルクラスのものをひとつ用意しておくと便利でしょう。充電する際は設定に注意して、常に目を離さず、何かあった際はすぐに充電を止めることができるようにしましょう。
9:サーボ
機体のエルロン、エレベーターやラダーを動かすためのサーボ。機体サイズに合ったサーボを搭載するようにしましょう。エンジン仕様の場合はスロットル用のサーボがひとつ追加が必要です。
10:模型用エンジン
エンジン機のパワーソースとなるのが模型用エンジンです。一般的にはグローエンジンのことを指しますがガソリンエンジンもあります。機体の推奨となっているサイズのエンジンを搭載するようにしましょう。グローエンジンの中でも2サイクルと4サイクルに分かれており、初心者ならば2サイクルエンジンを選ぶことが多いです。エンジンを始動させるためのプラグは消耗品なので、定期的に交換が必要となります。。
11:グロー燃料
グローエンジンを動かすために必要な燃料です。メタノールにニトロやオイルなどを混合したもので、ニトロやオイルの量が異なったいくつかの種類に別れます。燃料によっては飛行機用、ヘリ用と分かれているものもあるので注意するようにしましょう。初心者ならば、まずはスタンダードな燃料で充分です。O.S.ではグローエンジンの性能を100%発揮させる純正グロー燃料「NITRO-X」をご用意しています。
12:燃料タンク
グロー燃料を入れておくためのタンクです。燃料タンクから燃料チューブを通ってエンジンへ燃料が送られます。キットに搭載されていることも多いですが、自分で選ぶ際は機体に搭載できるサイズをチョイスするようにしましょう。また、燃料をタンクに送り込むポンプも必須となります。使用後は燃料を抜き去らないとタンク内部から腐食が始まっていくことがあるので注意が必要です。
13 : エンジンスターター
グローエンジンをスタートさせるために必要なスターターです。このアイテムを機首のスピンナーにあてて回転させることでエンジンをスタートできます。サイズによっていくつか種類がありますが、なるべくパワーのあるものを選んでおくと、さまざまなサイズのエンジンや機体に対応できるようになります。
14:プロペラ 
機首に搭載され、回転することで推力を発生させるプロペラ。機体やエンジン推奨のものを使うようにしましょう。また、機体によっては機首にスピンナーが付くこともあり、スピンナーをスターターで回転させてエンジンをスタートさせます。
15:プラグヒート
グローエンジンをスタートさせるために必要なアイテムです。グローエンジンに搭載されたプラグのコイルを赤熱させることで、その熱でエンジンがスタートします。ポケットタイプのものをひとつ用意しておくと便利です。
※機体によっては他のアイテムが必要になることもある。
④飛行機を操縦する仕組み
ラジコン飛行機の操縦は、プロポのスティック操作を電波に変えて発信し、その電気信号を機体に搭載された受信機を介してサーボの動きに変え、サーボとリンケージされた「エルロン」「エレベーター」「ラダー」の舵面を動かすことによって機体の姿勢をコントロールし、エンジンのスロットルまたは、アンプを通じてモーターの出力をコントロールすることによって、速度の制御をおこなっています。 飛行機は、重心点で直交する前後、上下、左右の3方向の軸を中心として運動しており、機体の前後に通る進行方向の軸を前後軸といい、この軸を中心とする運動を「ローリング」といいます。この「ローリング」方向のコントロールは、主翼についている「エルロン」を動かすことによって、機体を左右にねじる力を発生させておこなっています。 次に、機体の上下方向に通る軸を上下軸といい、この軸を中心とする運動を「ピッチング」といいます。「ピッチング」方向のコントロールは、水平尾翼についている「エレベーター」を上下に動かすことによって、舵を上げれば尾翼には下向きの力が働いて機首は上を向き、舵を下げれば尾翼は押し上げられて機首は下を向きます。 さらに、機体の左右方向に通る軸を左右軸といい、この軸を中心とする運動を「ヨーイング」といいます。「ヨーイング」方向のコントロールは、垂直尾翼についている「ラダー」を左右に動かすことによっておこなっています。舵を右に切れば垂直尾翼には左に押される力が加わって機首は右を向き、左に切れば垂直尾翼は右に押されて、機首は左を向きます。


ラジコン飛行機は「エルロン」「エレベーター」「ラダー」の3つの舵を、バランスよく動かし、さらにスロットルを組み合わせることで、飛行機を上昇や下降、旋回など自在に操縦することができるようになります。
⑤プロポセッティングの手順
ラジコン飛行機を飛行させる前には、プロポのセッティングが必要となる。プロポセッティングの前には、プロポまたは「サーボセンター」などを利用して各サーボをニュートラルの状態とし、その状態で各舵がニュートラル位置になるように、リンケージの長さをあらかじめ調整しておくことが基本です。
プロポセッティングの方法は、メーカーによってさまざまですが、基本となる手順はほぼ共通で、最初に飛行機やグライダーなど「モデルタイプ」の選択と、Vテールや無尾翼など機体型式の登録からおこなうが、もし、他の同じタイプの機体データをコピーして利用する場合には、コピー後に機体ネームを変え、「トリム」および「サブトリム」のデータを、すべて「ゼロ」に戻しておく必要があります。
機体の登録が完了したならば、最初におこなう作業は「サーボリバース」機能を利用して、スティックと各舵の動く方向を合わせることです。スティックを操作して舵が逆に動く場合には、「サーボリバース」機能を呼び出して逆転し、回転方向を合わせる。ここで、電動飛行機にフタバ製プロポを使用する場合のみ、3chのスロットルを「リバース」に設定しておきます。
各舵の動作方向を合わせたならば、次にプロポのデジタルトリムがすべてセンターの状態で、各舵がニュートラル位置となるように、「サブトリム」機能を利用して微調整する。「サブトリム」は、リンケージで調整しきれない場合に、各サーボのニュートラル位置を微調整する機能で、各舵が完全に中立位置となるように調整します。
各舵が中立位置となったならば、次に「エンドポイント」機能を使用して最大舵角の設定をおこない、続けて「デュアルレート」の設定をおこないます。この機能によって飛行中の舵角変更が可能となり、1つのポジションを組立説明書どおりの舵角に設定しておき、2つめのポジションを少し大きな舵角とし、飛行の状況によって使い分けるといいでしょう。
そして最後に、「エクスポネンシャル」の設定をおこないます。「エクスポネンシャル」は、スティックの動きに対し曲線的に舵が動き、ニュートラル付近を小さくすることにより、より滑らかな飛行を可能にする機能であり、特にスタント機や大きな舵角を必要とするアクロ機などには必要不可欠な機能といえます。以上で基本的なプロポの設定は完了となります。

ラジコン飛行機のプロポ設定のひとつである「デュアルレート」の設定画面。この機能によって飛行中の舵角変更が可能となり、飛行の状況によって使い分けることができます。また、同時に「エクスポネンシャル」の設定もおこないます。
⑥飛行前の機体チェック項目 
ラジコン飛行機の飛行を安全に楽しむためには、飛行前に機体の各部をチェックが重要です。主翼を取り付ける前に、各サーボの取り付けネジやホーンの緩み、そしてリンケージの接続状態を確認し、必要があれば増し締めをおこないましょう。特に、アジャストストッパーを使用している場合には、ロッドを固定するイモネジおよび、ストッッパー本体とサーボホーンを固定するナットに緩みがないかを確認するようにしましょう。 また、エルロンやフラップなど、主翼側サーボのコネクターは左右や差し込み方向が合っているかを確認しながら接続、必要に応じて抜け止めカバーを装着し、コネクターやリード線がリンケージや回転するサーボホーンに干渉しないように、さらに、主翼と胴体の間に挟まらないように確認しながら主翼を組み立てます。 機体の組み立てが完了したならば、電波状況を確認したうえでプロポの電源を入れ、スティックを動かして、各舵が設定した舵角限度までスムーズに動くかどうか、ヒンジの接着状態や異音がしていないかなどをチェックします。次に、テストモードなどに設定し、機体の後方に離れていき、20m程度離れても正常に各舵が動くかどうか、距離テストをおこなっておこないます。これらのチェックを確実におこない、安全にラジコン飛行機の操縦を楽しめそうなら、いよいよフライトです。
主翼を取り付ける際には、エルロンコネクターの接続忘れや、コネクターの逆接に注意します。コネクターにマーキングをしておくとわかりやすいでしょう。
⑦飛行機の基本的な操縦法
ラジコン飛行機の操縦では、離着陸時のコントロールが最も難しいため、最初はインストラクターかラジコンクラブの先輩に頼んで上空へと機体を上げてもらい、トリム調整をしたうえで横に付き添ったベテランのアドバイスを受けながら「トレーナー・コード」などを利用して、基本的な上空での操縦感覚を習得するのが理想的です。
ラジコン飛行機を飛ばし続けるためには、機体が目視できる飛行範囲内を逸脱しないように、直線飛行と旋回操作の繰り返しとなるが、そこで、まず習得しなければならないのが直線飛行です。ラジコン飛行機をまっすぐに飛行させるためには、機体や風の状況によって細かな調整が必要となるので、自分の思ったコースを飛ばすことができるように、まずは直線飛行をしっかりと練習することが重要です。
次に、旋回操作の基本だが、飛行機の旋回は「初動」「持続」「停止」の3つの動作から成り立っており、「初動」は機体を旋回に入れる操作、「持続」は一定の速度とバンク角を保ちながら旋回を続ける操作、「停止」は任意の方向で旋回を停止させ、水平飛行に戻す操作のことをいいます。
「初動」操作では、エルロンスティックを旋回したい方向にゆっくり倒します。すると機体は傾き始めるが、スティックを倒したままにしておくと、どんどんバンク角が深くなってしまうので、30度位になったところでスティックをニュートラルに戻します。
機体が傾くと機首を下げようとするので、高度を一定に保つようにエレベーターアップを引きます。すると機体は旋回を始めるので、旋回中機体のバンク角を一定に保つように、必要に応じてエルロンスティックを左右に操作して旋回を続ける。これが「持続」操作となります。
機体が目的の方向となる少し手前で、旋回を止めるため、エルロンスティックを旋回方向の逆に操作します。このとき同時にアップを引いていたエレベーターを戻さないと、機首が上がってしまうので注意が必要です。これが「停止」操作となります。いずれの操作も、スティックをスムーズに動かすことを心がけ、直線と旋回を繰り返して上空飛行を持続させられるように練習しましょう。

直線飛行をおこなう機体。ラジコン飛行機をまっすぐに飛行させるためには、機体や風の状況によって細かな調整が必要となるので、自分の思ったコースを飛ばすことができるように、しっかりと練習することが大切です。
⑧飛行機の離陸時の操縦法
ラジコン飛行機の離陸では、離陸滑走中の機体をまっすぐに走らせるよう、ラダーで方向をコントロールすることがもっとも難しいです。これは、離陸する飛行機が、風の影響と回転するプロペラの反動トルクによって、機首を横に振ろうとする力が働くためで、それをすばやいラダーコントロールによって、修正してやる必要があるからです。
ラジコン飛行機を離陸させる前には、あらかじめ滑走路に対しての風向きと強さを把握しておくことが重要です。実機でもラジコン飛行機でも、飛行機はかならず風上に向かって離陸させますが、風は滑走路に対していつも正対して吹いているとは限らないため、左右どちらかの、横風を受けながら離陸となる場合が多く、飛行機は、風見鶏効果により風上側に機首を向けようとします。このことを、離陸前によく頭に入れておき、風上側に機首を振られることを予測しておくと、慌てずにラダーを操作して、方向修正をおこなうことができます。
もうひとつ、安全に離陸させるための重要なポイントが、離陸時のスロットルワークをゆっくりとおこなうことです。通常ラジコン飛行機は、エンジンや電動に関係なく、回転するプロペラの反動トルクの影響により、プロペラの回転方向とは逆側に機首を向けようとします。スロットルを急激にハイにすると、その反動トルクによって、機体は機体置き場やクラブの仲間のいる場所など、思わぬ方向へと突然向きを変え、あわててラダー操作をすることとなります。

直線を描いた理想的な離陸。スロットルをゆっくりと上げ、トルクの影響で機首が振られるのを防いでいる。
⑨飛行機の着陸時の操縦法
実機でもラジコン飛行機でも、飛行する機体を滑走路に着陸させるのが最もテクニックを必要とする場面です。飛行機が滑走路に着陸するためには、滑走路を基準とした場周パターンという基本的な飛行コースがです。場周パターンとは、上空からみて滑走路を長辺の1辺に含む長方形のコースで、滑走路を離陸して最初の90度旋回を第1旋回、次の90度旋回を第2旋回というように、順番に第3、第4旋回と回って長方形を描き、滑走路上に戻ってくるコースのことをいいます。
滑走路脇に立つ操縦者に対し、正面の追い風飛行となる長辺のことを、ダウンウインドレグと呼び、着陸させる場合には、基本的にこのダウンウインドレグにのせ、そこから第3、第4旋回と90度ずつ回って滑走路上に着陸進入させます。
機体を安全に着陸させるためのポイントとなるのは、着陸に向けて場周パターンに乗せた時に、ダウンウインドレグ上の、操縦している自分の正面をチェックポイントとし、そこを通過するときの高度を、毎回同じ高度となるようにすることで、安定した着陸へのアプローチが可能となります。
チェックポイントを通過するときの高度を毎回同じ高度とすれば、あとはその日の風の強さによって機体が流されることを考慮して、第3、第4旋回のタイミングを早めるか遅らせるかしながら調整し、最終的に第4旋回を終えた時点で、滑走路の延長上となる着陸進入コースに、機体が乗るように誘導することによって、毎回安定した着陸進入が可能となります。
着陸進入コースに機体を乗せたところで、機体の高度と速度、降下率を見ながら、滑走路の着陸ポイントを目指してスロットルを調整します。機体が滑走路上に入ったらスロットルを最スローにし、地面から1メートル位のところからエレベーターを徐々に引き、機速を落としてなめらかに接地させます。ラジコン飛行機の着陸でもっとも重要なことは、風などで機体が傾いても慌てず修正舵を打ち、機体が完全に停止するまで、最後まであきらめずに、しっかりと機体をコントロールしようという、強い意志を持つことなのです。

着陸するトレーナー機。きれいな着陸を見せているが、3車輪式の機体は特に、最後の引き起こしを充分におこなわないと、バウンドすることとなるので十分に注意が必要です。
⑩まとめ
今回はこれからラジコン飛行機を始めようと思っている方向けに、ラジコン飛行機の基礎ばかりを集めてみましたがいかがでしたでしょうか?ぜひ、これを機会に長年の憧れであったラジコン飛行機に入門してみてはいかがでしょうか?大空があなたを待っています!

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