O.S.WEB MAGAZINE Vol.57
2023 May.-Juneエンジンヘリのメンテナンスとエンジン始動のトラブルシューティング!
①ヘリ用エンジンのメンテナンスについて
小型の内燃機関である模型用エンジンは、飛行中大きな負荷がかかっており、外観に変化がなくても、内部ではさまざまな問題が発生していることがあります。 エンジンの上空でのトラブルは即墜落につながることもあるため、飛行後のメンテナンスと、定期的なオーバーホールは必須です。逆にこれらをしっかりとおこなうことで、エンジンは長い期間、その性能をフルに発揮してしてくれることでしょう。 ここでは、O.S.のヘリ用2サイクルグローエンジン「MAX-32SX-H 」をモデルとして、ヘリ用エンジンを分解し、オーバーホールをしていく過程を紹介したいと思います。なお、エンジンの分解は自己責任でおこなうようにしてください。



























②エンジンがかからない時の原因
小型の内燃機関である模型用エンジンは、飛行中大きな負荷がかかっており、外観に変化がなくても、内部ではさまざまな問題が発生していることがあります。 続いて、エンジン始動の際のトラブルシューティングを紹介していきたいと思います。しっかりメンテナンスしているエンジンでも、なぜか現地でエンジンが点火しない場合があります。その際は、これから紹介する原因を潰していくことで、最終的に始動するはずです。
これは原因1と似ていますが、逆にプラグ自体が断線しており、エンジンがかからない場合もあります。通電時にコイルが断線していることで、適切にプラグヒートができずエンジンが始動しない場合は、プラグを交換するしかありません。断線しているかどうかは目視で確認できるので、エンジンが掛からない場合はプラグを疑ってみるのもいいだろう。

グロー燃料をタンクに入れたあと、エンジンスターターで何度かエンジンを回し、燃料をエンジンに呼び込んでからプラグヒートをしてエンジンをスタートします。しかし、何らかの原因でエンジンに燃料が届いていないとエンジンはかかりません。原因として、燃料パイプをクリップ等で塞いだままだったり、燃料パイプのフィルターがゴミなどで詰まっていて充分に燃料が届いていない、といった原因が考えられます。まずは燃料パイプの配管をもう一度確認してみてください。

エンジンのニードルが全閉になっていると混合気が作れず、エンジンは始動しません。O.S.のエンジンは出荷時にニードルが全閉になっていますので、エンジン始動前にニードルを適切な量だけ開くのを忘れないようにしてください。

原因⑤:クランクシャフトが回転しない。
久々に使うエンジンなどは保管状態によっては中で燃料が固着するなどして、エンジンそのものが回らないことがあります。こうなってしまったらエンジンは決してかかりませんので、エンジンを分解して各部に油を挿しながらメンテナンスするか、O.S.にお送りいただければ有償で修理をおこないます。なお、エンジンを分解する際は自己責任でお願いします。
原因⑥:スターターのパワー不足
エンジンスターターのパワーが足りず、エンジンを回しきれない場合があります。プロポや受信機のバッテリーの充電は普段から気にするが、スターターは意外と忘れがちです。万が一、どうにもならない場合、可能性として手でスターターを正転方向に回して、エンジンの圧を感じる上死点で回すことでスターターにパワーがなくても始動できることがあります。しかし、普段からエンジンスターターの整備もしておくことが大切です。