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ホーム  O.S.WEB MAGZINE Vol.40 歴史を刻んだO.S.ENGINE Vol.02 戦後のOSエンジン(1946-1958)

O.S.WEB MAGAZINE Vol.40

歴史を刻んだO.S.ENGINE Vol.02


大戦末期から戦後、模型飛行機が再び飛び始めるまでの数年間、国産エンジンの発展に一時ブレーキがかりました。その間アメリカでは模型エンジンの開発は絶え間なく続き、現在では常識となっているグロープラグ点火方式を始め、Uコントロール操縦法など多くの新技術が考案されていました。終戦後、彼は日本に帰国。運良く焼け残った工場で、再びO.S.エンジンの熟成に着手しました、圧縮比を高め、クランクシャフト・ロータリーバルブを採用したTYPE-10を完成。アメリカの技術情報をいち早く吸収、消化しながら戦争による空白を埋めるべく精力的な研究開発が続けられました。進駐軍の持ち込んだUコンによる模型ブームの再来とともに、エンジンもおおいに増産されることとなりました。 そして、国産初のジェットエンジンへのチャレンジ、29の大ブームに続いて、大幅に改良されたMAX35、MAX29によるO.S.の競技会での活躍によってO.S.エンジンの名声は揺るぎのないものになり、その後、O.S.の2ストロークエンジンすべてに“MAX”の名が冠されることになったのです。MAXシリーズはその後も様々な改良が施され、排気量バリエーションの拡充、ボート用、スロットル付きのラジコン用などが続々と生産されていきました。こうして次々と傑作エンジンが生み出されていったのです。

戦後のOSエンジン(1946-1958)
No.011

TYPE 10

1946(昭和21年)~不明

行程体積 9.7cc ボア23.0mm ストローク23.5mm 最高回転数:10000r.p.m. 圧縮比6.5 吸気バルブ:ロータリーシャフト 排気バルブ:ロータリーシャフト 重量330g

戦後完成した第1作品のこのエンジンを機に近代的なエンジンへ進化していきました。


No.012

O.S.Type11

1947(昭和22年)~不明

行程体積 9.31cc ボア23.2mm ストローク22.0mm 最高回転数:12000r.p.m. 圧縮比6.5 吸気バルブ:ロータリーシャフト 排気バルブ:ループ掃気 重量310g
別名O.S. .57型と呼ばれた。

No.013

O.S.Type12

 1947 (昭和22年)(CUT MODEL)(昭和22年~不明)
行程体積 9.85cc ボア23.5mm ストローク23.0mm 最高回転数:10000r.p.m. 圧縮比6.5 吸気バルブ:ロータリーシャフト 排気バルブ:旋回排気 重量310g
No.014

O.S.JET-I(1947)(昭和22年)

静止推力:1.8-1.9kg 重量:390g 初期価格:¥4,500
O.S.JETエンジンはパルス式ジェットで毎秒260〜280回程の爆発を連続し推力を得るもでした。 燃料は低オクタンのガソリン、O.S.は頭部の気化装置で特許を所得しました。 しかしあまりにも爆発音が大きすぎて普及はしませんでした。

O.S.JET-I搭載機体
No.015

0.S. 64

1948(昭和23年)
行程体積 10.4cc ボア25.3mm ストローク20.6mm 最高回転数:16000r.p.m. 圧縮比7.3 吸気バルブ:ロータリーディスク 排気バルブ:ループ掃気 重量418g


No.016

O.S.29

小川精機 初のグローエンジン (1949-1950)(昭和24-25年)
行程体積 4.86cc ボア18.8mm ストローク17.5mm 出力:0.33ps 最高回転数:15000r.p.m.  重量210g
それまでのスパークプラグ点火(いわゆる電着)からグロープラグによる点火へと移り、電気系統の簡略化によりエンジンの取り扱いが容易になり、 電装部品とコンタクトポイントが不要になりエンジンは小型でも十分実用性がありこれまでの行程体積の半分の29クラスエンジンが誕生。 O.S.エンジンとしては初めてクランクケースや、シリンダーヘッドなど主要部品がダイキャストにより作られました。 サンドキャストでは得ることが難しかった薄肉と高い寸法精度、軽量化を実現し、現在のO.S.エンジンデザインの起源となったモデルです。

発売当時のO.S.29パンフレット
No.017

O.S.NEW 29

(1949-1956)(昭和24-31年) 行程体積 4.86cc ボア18.8mm ストローク17.5mm 出力:0.5ps 最高回転数:18000r.p.m. 圧縮比7.3 吸気バルブ:ロータリーシャフト 排気バルブ:旋回排気 重量210g 初期価格:¥1,890

No.018

O.S.NEW 099

 (1951-1955)(昭和25-30年) 行程体積 1.62cc ボア12.8mm ストローク12.6mm 出力:0.1ps 最高回転数:16000r.p.m. 圧縮比7 吸気バルブ:ロータリーシャフト 排気バルブ:旋回排気 重量57g 初期価格:¥1,470 No.019

O.S.JET-II(1952-1958)(昭和26-33年))

静止推力:1.8-1.9kg 重量:390g 初期価格:¥4,500

O.S.JET-II発売当時のパンフレット
No.020

O.S.NEW 36

 (1951-1955)(昭和25-30年)
行程体積 9.498cc ボア23.0mm ストローク23.0mm 最高回転数:8000r.p.m. 圧縮比:6 吸気バルブ:ロータリーディスク又はリード 排気バルブ:旋回排気 重量325g No.021

O.S.MAX-I 29

 (1954-1957)(昭和29-32年)
行程体積 4.86cc ボア18.78mm ストローク17.48mm 出力:0.54ps /15000r.p.m.最高回転数:18000r.p.m. 圧縮比8 吸気バルブ:ロータリーシャフト 排気バルブ:ループ掃気 重量193g  初期価格:¥2,380 現在のブランド名である“MAX”シリーズの原点。クロスフロー(横断掃気)の採用で高性能化を実現しました。片面排気のクランクケースと黒色酸化皮膜で防錆処理された デザインは初期のMAXシリーズに継承されました。このMAXシリーズを基に国内はもちろん輸出が軌道に乗り今日の世界のO.S.としての基盤が出来上がりました。
No.022

O.S.MAX-I 35

 (1954-1957)(昭和29-32年)
行程体積 5.81cc ボア20.57mm ストローク17.48mm 出力:0.65ps /14500r.p.m. 最高回転数:17000r.p.m. 圧縮比8 重量193g  初期価格:¥2,450 No.023

O.S.MAX-I 15

 (1954-1957)(昭和29-32年)

行程体積 2.49cc ボア15.19mm ストローク13.72mm 出力:0.27ps /15500r.p.m. 最高回転数:22000r.p.m. 圧縮比9 重量93g  初期価格:¥1,960
1956年(昭和31年)英国クランフィールドに於いて開催されたフリーフライトの世界選手権大会でイギリスチームのロン・トレーバー氏が使用し見事優勝。世界にO.S.MAXの高性能が認められた記念すべきモデルです。
昭和31年、世界選手権大会で優勝したドレーバー氏と彼の機体。 世界一になったOSエンジンはあっという間に有名になりました。
No.024

O.S.MAX-I 15 R/C

 (1954-1957)(昭和29-32年)

行程体積 2.49cc ボア15.19mm ストローク13.72mm 最高回転数:22000r.p.m. 圧縮比9 重量93g  初期価格:¥2,200
昭和30年代に入るとラジオコントロール模型時代に突入。O.S.もR/C操縦装置を発売しました。 この頃からエンジンにはラジコン用モデルにはR/Cの名称が採用されました。
O.S. MAX-I 15R/Cを搭載したO.S.初のラジコン機フグ号(手前)とありし日の創業者 小川重夫。この機体はレストアされO.S.の資料室に現存しています。
No.025

O.S.MAX-II 29

 (1957-1959)(昭和32-34年)

行程体積 4.84cc ボア18.78mm ストローク17.48mm 出力:0.6ps /15500r.p.m. 最高回転数18000r.p.m. 圧縮比 8  重量201g  初期価格:¥2,500
No.027

O.S.MAX-II 35

 (1957-1959)(昭和32-34年)

行程体積 5.81cc ボア20.57mm ストローク17.48mm 出力:0.7ps /14500r.p.m. 最高回転数17000r.p.m. 圧縮比 8  重量201g  初期価格:¥2,600 No.029

O.S.PET-099

 (1957-1959)(昭和32-34年)

行程体積 1.62cc ボア13.46mm ストローク11.4mm 最高回転数15000r.p.m. 圧縮比 9  重量74g  初期価格:¥980 より多くのエンジン模型の愛用者を増やすため求めやすい価格のエンジンとして誕生しました。 高性能を追求するMAXシリーズに対して多くの人に親しんで貰うことを願ってPETのネーミングが付けられ 当時標準価格980円で発売されました。エンジンの大きさは小、中学生の入門者に扱いやすい099(1.6cc)が選ばれています。 PETシリーズはエンジン模型ブームの基礎を作り幾たびかのモデルチェンジを重ね、1975年のPET-III099シリーズ終了まで延べ販売数は30万台を超えています。 No.030

O.S.PET-099 R/C

 (1957-1959)(昭和32-34年)

行程体積 1.62cc ボア13.46mm ストローク11.4mm 最高回転数15000r.p.m.
発売時の取扱説明書
次回へ続く
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