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O.S.WEB MAGAZINE Vol.31

2021 Mar.

難しいことは一切なし!GPカーを楽しもう! 第4章:エンジンブレークイン編

GPカーの魅力と基礎知識を紹介していく本連載。今回はブレークイン(慣らし運転)の仕方について紹介していきたいと思います。 今回使用するエンジンはO.S.「MAX-R21」エンジンです。こちらのエンジンは、調整のしやすいエンジンを目指して設計されたため、これから1/8GPレーシングに挑戦してみようかと思っている方にオススメしたエンジンとなっています。 ブレークインなども簡単に調整ができるようになっております。それでは、早速「MAX-R21」エンジンを使用してブレークインに挑戦してみたいと思います。

新品エンジンを初めて使用する際はエンジンのブレークインをする必要があります。今回はその手順をO.S.「MAX-R21」を使って紹介していきたいと思います。

①模型用エンジンの慣らしとは?
 

早速ですが、模型用エンジンはなぜブレークインが必要なのかご存知でしょうか?新品エンジンのプラグを外してフライホイールを反時計回りに回転させると、上死点手前で急に固くなります。ラジコン用エンジンはピストンリングを持たず、ピストンとシリンダーライナー内壁で圧縮を保つため、シリンダーライナー内径は上死点に向かって狭くなるテーパー形状になっています。常温では上死点手前からピストンとのクリアランスがほぼゼロになり抵抗を感じますが、一定の熱が加わるとテーパーが広がり適度なクリアランスになるように設計されているのです。 このピストンとシリンダーライナーやその他の金属部品(クランクピンとコンロッドメタルなど)の擦り合わせをおこない、エンジンパフォーマンスを十分に引き出すためにブレークインが必要となるのです。
このブレークインは非常に重要なものですので、面倒臭がらず必ずおこなうようにしましょう。

②エンジン始動までに用意するもの

・燃料
・燃料ポンプ
・プラグブースター
・スターターボックス
・送信機

市販の模型燃料であれば問題なく使用できますが、慣れるまではニトロ25%位のものをチョイスするとエンジンの取り扱いがすごく簡単になります。なお、ブレークインが終わるまでには約2ℓ以上の燃料を使用します。また、プラグブースターがしっかりと充電できているか確認しておきましょう。

③エンジンを始動させましょう
 
1.まずは燃料をタンクに注入していきましょう。

車体に搭載されているタンクに燃料を入れしっかりと蓋を閉めましょう。


2:タンクに燃料が入ったらチョーク作業に移りましょう。

新品エンジンではシリンダーライナーとピストンのクリアランスが馴染んでいないため、チョークする際やプラグブースターを使用してエンジンを始動させる際は、力強くスターターボックスに押しつけエンジンを始動させてあげましょう。


3.プラグブースターを使ってエンジンを始動させましょう。

エンジンがロックした際はピストン位置が上死点の位置で止まってしまっているため、マイナスドライバーを使用してフライホイールを回す、もしくはクラッチの先端のネジを回しピストン位置を下死点の位置に戻してあげましょう。


4.暖気運転は十分におこないましょう。

エンジンが始動したら十分な暖気運転をおこないましょう。
十分に暖気運転をおこなった後は、スロットルのニュートラルの位置での回転を安定させるためにアイドリング調整をおこないましょう。アイドル調整バルブを調整することによりアイドリングの調整をおこなうことができます。あまり下げすぎてしまうとエンジンが止まってしまうので気をつけましょう。

④実走行をおこないエンジンを調整しましょう 

アイドリング調整が終わりましたら、車体を地面に置いて実走行しましょう。この際の速度の目安としてはスロットルを全開にした際に人間が早歩きで歩く位のスピードになるようにメインニードルを調整しましょう。 当たりの出ていない新品エンジンは初めのうちからニードルを絞りすぎてしまうとエンジン内部で焼きつきを起こし、エンジンを破損させてしまう場合がありますので必ず濃いニードルの位置から徐々に絞っていくようにしましょう。 慣らし運転中は、なるべくスロットルの開度を安定させて走行しましょう。エンジンの種類や環境等にも異なりますが3~5タンク程度走行を続けたら約15度ニードルを絞り徐々にエンジンを慣らしスピードをあげていきましょう。


5.ニードルを絞っていきましょう。

6エンジンの硬さを確認しましょう。

約1Lほど走行をおこなったらエンジンの硬さを確認しておきましょう。エンジンがロックした際と同様にフライホイールをマイナスドライバーで回す、もしくはクラッチの先端のネジを回しエンジンの硬さを調べます。新品状態に比べ、シリンダーライナーとピストンのクリアランスが徐々にとれエンジンが段々と仕上がってきます。
給油→走行→ニードル調整をおこなうことで徐々にスピードも上がり徐々に2速に入るようになります。最初のうちは2速に入った場合そのまま回転を続けないように心がけましょう。
さて、ブレークインもいよいよ終盤。数タンク走行を繰り返しおこない、ブレークインは終了です。終盤の方でのニードル調整については、約3~5度程度の範囲でニードル調整をするようにしましょう。
2速にスムーズに入るようになりましたら走行を終えエンジンを冷やしてから再度、先程同様にエンジンの硬さを確認します。硬さが取れているようでしたらブレークインの成功です。もし、まだ硬さが取れていないようでしたら給油→走行→ニードル調整を続けて行います。2速にスムーズに入るように車の調整もしっかりとしておきましょう。
慣らし走行が終わり通常に走行をされる場合でも、気温などにより燃調が多少変動しますので、必ず走行前に暖気運転をおこないニードルの微調整をして走行するようにしましょう。

ブレークインをすることでエンジンの硬さが取れ、スムーズな走りができるようになります。また、走行前は必ず暖気運転をおこなうことが大切です。

O.S.YouTubeチャンネルで動画をUPしてますので是非参考にしてください。

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⑤まとめ

今回は模型用エンジンにおけるブレークインの手順を見てきましたがいかがでしたでしょうか?エンジンに長く良いパフォーマンスを発揮してもらうには、最初の慣らしが重要です。ぜひ、新しいエンジンを使用する際はブレークインをおこなうようにしてみてください!


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