O.S.WEB MAGAZINE Vol.27 2020 Oct.-Nov.

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O.S.新製品情報 MAX-12TG Ver.4

初心者でも分かる! グローエンジントラブルシューティング

難しいことは一切なし!GPカーを楽しもう! 第3章:エンジンメンテナンス編

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難しいことは一切なし!GPカーを楽しもう! 第3章:エンジンメンテナンス編

GPカーの魅力と基礎知識を紹介していく本連載。第1章ではエンジン始動について、第2章ではブレークインについて紹介しましたが、今回はエンジンメンテナンスの仕方を紹介していきたいと思います。

①なぜメンテナンスが必要なのか

模型用エンジンは、なぜメンテナンスが必要なのでしょうか?それは、メンテナンスをしないでエンジンを使い続けてしまうと、エンジン内部に残っている燃料に含まれているアルコールが水分をよび、エンジン内にサビが発生してしまうからです。そのため、特に長期間使用しない際は気をつけなければなりません。

②簡易的なメンテナンス

まずは主に走行後、車体にエンジンが搭載されておりエンジンが降ろせない時などに主におこなう簡易的なメンテナンスの方法を紹介していきたいと思います。 まず、エンジン内部の燃料を使い切りましょう。 キャブレターの吸入孔からメンテナンスオイルを注入します。この作業をおこなう際は、エンジン内部にホコリなどが入らないように気をつけましょう。 メンテナンス専用オイルをエンジン内部全体に行き渡らせるため、受信機のスイッチは「OFF」にして、燃料をエンジン内部に呼び込みをする際と同様に、マフラー先端を塞ぎながら2~3秒程度スターターボックスに車体を押しつけてエンジン内部にメンテナンスオイルを行き渡らせます。
走行語に最低限この作業をおこなうことにより、エンジン内部のサビの発生を抑え、コンディションを長期に渡ってキープすることができます。

③エンジンのオーバーホール編

模型用のグローエンジンは、適格かつ適切なタイミングでオーバーホールをおこなうことでで、その性能は長く発揮します。しばらく回していなかったエンジンを再び使う際や、何度も繰り返し使い、パワーやサウンドに異変を感じたらエンジンのオーバーホールをおこなってみましょう。 プラグレンチを使用してプラグを外します。
キャブレターを取り外します。
レンチを使用してアウターヘッドとインナーヘッドを外します。
カバープレートを外します。 クランクケースからシリンダーを外します。シリンダー等に傷をつけないよう、柔らかい素材の棒などでシリンダーを押し込んで外しましょう。 コンロッドを外します。 7クランクシャフトを外します。 今回使用したエンジン(MAX-12TG Ver.III)は部品点数も少なく、慣れれば簡単にオーバーホールができるかと思います。 焼き付きを起こすと右側のピストンの様に黒く変色したりします。パワーが出なくなったり、スローで止まったり、吹き上がらないといった症状が出ます。シリンダーも焼き付きを起こしてしまった場合には、ピストン同様の症状が出ますのでこちらも交換をします。パーツ、ひとつひとつ破損や変形していない事を確認しながら組み立てに移っていきましょう。 クランクケース前後のベアリングをチェックします。サビ付きやロックしていないかを指で触って確かめます。 ベアリング中心にメンテナンスオイルを注入します。 ベアリングにメンテナンスオイルを注入したら、次はクランクシャフトを入れます。 ピストンとコンロッドを入れます。 シリンダーをクランクケースの上側から入れます。その際に、位置決めピンの位置を確認してシリンダーを入れましょう。 クランクシャフトとコンロッドの連結部分にO.S.SPEEDメンテナンスオイルを注入します。 シリンダーの周辺にもメンテナンスオイルを注入します。 カバープレートを取り付けます。
カバープレートを取り付ける際に対角線上にネジを徐々に締め付けていきます。一点だけを強く締め付けをおこななってしまうとクランクケースの歪みなどが起こる可能性があるので気をつけましょう。 インナーヘッドを取り付け、アウターヘッドを取り付けます。この際にカバープレート同様にネジの締めかたに注意して締めましょう。 キャブレターを取り付けます。
キャブレターが浮いてしまった状態で取り付けをおこなうと、燃調の調整ができなくなってしまうので、しっかりと手でキャブレターを抑えながら取り付けをおこないましょう。 プラグが損傷していないかを確認してからプラグレンチでプラグを取り付けます。
これでエンジンのオーバーホールメンテナンスは完了です。慣れれば簡単にメンテナンスをおこなうことはできますが、個人でおこなうのが難しい方はぜひ弊社にお問い合わせください。有償になりますが弊社でも修理させて頂きます。 エンジンはメンテナンスを施すことで、長くその性能を発揮してくれます。ぜひ、長くエンジンが活躍してくれるよう、メンテナンスをこまめにおこなってみてください。

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