O.S.WEB MAGAZINE Vol.20 2020 Mar.-Apr.

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グロープラグの基礎知識。

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エンジンプラグの種類と違いを理解して適切な使い分けを! 「グロープラグ」の基礎知識(RCカー編)

RCカーにおけるグロープラグの使い分け

今回は、前回の「空もの編」に続き、RCカー編と題して、RCカーにおけるグロープラグの使い分けを紹介していきたいと思います。 O.S.ではRCカー向けのグロープラグは、空ものよりもさらに豊富なラインナップを用意しています。これは空もの以上にRCカーのカテゴリごとにグロープラグの使い分けが重要であり、あらゆるシーンでO.S.エンジンが最高のパフォーマンスを発揮できるようにするため。自分のドライビングスタイルやカテゴリー、そして走行するシーンによってグロープラグを使い分けて、最高の走りを目指してください。

グロープラグの仕組みをおさらい 

さて、ここでもう一度グロープラグの仕組みをおさらいしておきましょう。グロープラグはグローエンジンを点火させるために必要なアイテムで、小さな製品の中に下記のような仕組みが搭載されています。プラグを通電することでフィラメントが赤熱し、その熱を利用してエンジンを点火させるためのもので、一度点火したらエンジン内の熱によってずっと赤熱され、エンジンが回転し続ける仕組みとなっています。 グロープラグの構造と燃焼の仕組み。グロープラグに電流を流し、フィラメントを赤熱し、混合気に点火させる仕組みとなっています。
エンジンの性能をフルに引き出すためには、グロープラグのチョイスも非常に重要です。常に最高のパフォーマンスが出せるように、適切な選択をおこないましょう。
O.S.ではRCカー用として「O.S.SPEED Tシリーズプラグ」「Tシリーズプラグ」「ロングリーチプラグ」「ノーマルタイププラグ」ラインナップしています。それではそれぞれのプラグの使い分けについて紹介していきたいと思います

Tシリーズプラグの使い分け

O.S.SPEEDブランドがリリースするカーレーシング用エンジンや MAXシリーズのカー用エンジンには、ターボヘッドと呼ばれる形式のヘッドが採用されています。現在ではカー用エンジンはこのプラグ形式が一般的になっています。T(ターボ)プラグは燃焼効率が高く、レスポンスとスピードにアドバンテージがあります。ターボという呼び方は実車エンジンの過給器であるターボチャージャーとは異なり、プラグとヘッドのシール形状を変更することにより、燃焼効率を高めたシステムのことを指します。通常のエンジンがノーマルプラグを使用するのに対し、ターボヘッド仕様のエンジンは専用の円錐形状を持つプラグを使用します。さらに、エンジン側にも同形状の加工が施されており、これによってプラグとの密着性を向上。また、燃焼室側の形状もより理想的な形状を保てるため、燃焼効率が良くなることで高出力を発揮します。 注意点としては、燃焼効率が高い分エンジンは高出力の使用に向いている点。また、コールドタイプはニードルを絞って使用するため、パワーは出るもののアイドリングの安定性は悪くなり、ニードル調整がシビアになってきます。さらに、燃焼室内の圧縮率が高い分、爆発力も大きくなるため、単純に同じ条件で比較するとプラグの劣化もノーマルヘッドより早くなる傾向があります。
左のT(ターボ)プラグは右のノーマルプラグに比べてねじ部のリーチが長く、先端のテーパー部で燃焼室との密着性を高めます。 左がT(ターボ)ヘッドの燃焼室。ノーマルヘッドと比べてテーパー部の密着性、プラグ部と燃焼室のつながりがよいのが分かります。 O.S.SPEED Tシリーズは24Kメッキボディを採用したプラグで中低速域のレスポンスが向上する特性を持ってます。 エンジン始動前にはプラグの状態をチェックする習慣を身につけましょう。通電して赤熱するかはもちろん、フィラメントが変形していたり、白濁している場合は交換するようにしましょう。
「Tシリーズプラグ」は、ホットタイプの「P3」「P4」「P5」は21サイズのオフロードレーシングエンジンに最適で、コールドタイプの「RP6」「RP7」「RP8」は21サイズオンロードレーシングエンジンに最適なプラグとなっています。ホットタイプとコールドタイプは、ノーマルタイププラグと同様、ドライビングスタイルや混合気の濃い薄い、季節などを考慮して使い分けてみてください。 一般的には、12クラスツーリングカーはミディアムタイプの「RP6」、21クラスバギーはホットタイプの「P3」、21クラスレーシングカーはコールドタイプの「RP7」を基本としたニードルセッティングが効果的です。 なお、取り付けることができるエンジンがそれぞれ決められていますので、よく確認してからプラグを購入するようにしてください。
 

ロングリーチプラグの使い分け

次に「ロングリーチプラグ」です。このロングリーチプラグとは、実車でも採用されている技術で、プラグの線材が通常のものよりも長くすることでアイドリング性能が安定する等の効果が見込めます。 O.S.ではこのロングリーチプラグを、ミディアムタイプの「LC3」とコールドタイプの「LC4」の2種類を用意しています。O.S.エンジンを含むミディアムリーチのエンジンにご使用の際は、必ずプラグガスケットを1枚追加して使用するようにしてください。 このプラグはともに12~21サイズのノーマルヘッドのエンジンに最適なものとなっており、ミディアムタイプとコールドタイプがありますので、混合気の濃さや季節によって使い分けるのが良いでしょう。
  • ロングリーチプラグシリーズ」の中でミディアムタイプに位置する「LC3」。基本的な性能はNo.8同等
    価格:740円。

  • 「ロングリーチプラグシリーズ」の中でコールドタイプに位置する「LC4」。基本的な性能はNo.10と同等
    価格:760円。

  • 付属のワッシャにもう一枚入れて使用してください。 プラグガスケットセット(5枚入り)も発売してます。¥240(71605200)

ノーマルタイププラグの使い分け

ノーマルタイプのグロープラグは空ものと共通となっており、O.S.ではホットタイプの「No.6」「No.7」、最もスタンダードな「No.8」、そしてコールドタイプの「No.10」の4種類がラインナップされています。 各プラグの詳細は先月号の「O.S.WEB MAGAZINE Vol.19」をご覧ください。

RCカー用プラグの使い方

O.S.のRCカー用エンジンを購入すると、はじめからプラグが付属していますので、まずはこのプラグを基準としてニードルを調整すると良いでしょう。なお、ホットタイプのプラグは、エンジンのブレークイン中や甘めのニードル位置でエンジンがカブリ気味になってしまう場合に使用をオススメです。 一方、レースでの使用などでニードルを絞っていった際に、プラグの劣化が早く、すぐ切れてしまう場合には、ややコールドタイプのプラグをチョイスすると 良いでしょう。 ドライビングスタイルや走行する季節、エンジンなどによって適切なプラグを選択することで、エンジンが最高のパフォーマンスを発揮し、爽快なドライビングを目指しましょう。

まとめ

今回はRCカー用のグロープラグの使い分けについて見てきましたが、いかがでしたでしょうか?O.S.では多くのシリーズをリリースしておりますので、ジャンルやドライビングスタイル、エンジンによって使い分け、エンジンのパフォーマンスを最大まで引き出せるようなプラグ選びをして頂ければと思います。 なお、プラグの取り扱う際の注意点やメンテナンスなどに関しては「空もの編」をご参照ください。 自分の愛車とエンジンに合った最適なグロープラグをぜひ見つけてみてください。
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