O.S.WEB MAGAZINE Vol.29 2021 Jan.

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寒い季節でも快適フライト! 冬場に注意したいグローエンジンのニードル設定

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確かなパワーと信頼のO.S.スポーツモデルエンジンで 1/8バギーやGPレーシングカーを心ゆくまで堪能しよう!

寒い季節でも快適フライト! 冬場に注意したいグローエンジンのニードル設定

これまでこのWebマガジンでも何度かご紹介してきましたが、グローエンジンにおけるニードル調整はエンジンの調子を決定づけるもので、しっかりとニードル調整ができているエンジンは最高のパフォーマンスを発揮し、快適なフライトを楽しむことができるでしょう。そこで今回は、冬場の寒い時期におけるニードル調整の基本と注意点を紹介していきたいと思います。冬のシーズン、自機が軽快に飛行できるようにぜひ適切なニードル調整をしてみてください。 気温が下がる冬場は夏と同じニードル設定ではエンジンの性能を引き出せません。適切なニードル調整が必要となります。

冬場の基本的なニードル調整 

グローエンジンのニードルは、1年を通じて気温の変化とともにニードルも設定を変化させていかなくてはいけません。秋が終わり冬になって、気温が低くなった際は夏場と異なるニードルの設定が必要となります。 冬は夏と異なり、スロットルを上げてもエンジンの吹き上がりが鈍くなります。スティックを上げた際にエンジンの回転が追いついて来ず、そのままエンジンが止まってしまうことがあります。これはニードル設定が薄くなっているために起きてしまう現象で、混合気を濃くする必要があります。 冬場は燃料がドロドロになることで流量が減り、混合気が薄くなりがちです。すると、スロットルに対し回転が追いつかなかったり、エンジンがすぐに止まってしまったりします。
なぜこのような状態にになるかというと、燃料の中に含まれるオイルの量に関係があります。季節の温度変化によってオイルの粘度が変わり、ニードルを通過する燃料の量が変わるためです。つまり、燃料がドロドロになり流れが悪くなるのです。また、冬場は混合気が薄くなりがちなだけでなく、エンジンそのものが冷え切っています。そこで、夏場よりもニードルを2~3コマ開けることで、夏場よりも濃い状態を作り出し始動させて見ると、いつも通りのパフォーマンスを発揮してくれるようになるでしょう。 混合気が薄い場合は夏場よりもニードルを2~3コマ開くことで、混合気を濃くする必要があります。

混合気が「薄い」場合の見分け方

先ほどはエンジン始動時にエンジンのかかり具合でニードル設定を見分けましたが、飛行中の機体を観察しても混合気の状態を把握することができます。 まず、混合機が薄い場合は排気そのものが少なくなります。これまでと比べて排気の量が少なくなったら薄い状態を疑うほうがいいでしょう。また、混合気が薄い場合は機体に振動が出たりエンジン音がカリカリ…と甲高いサウンドになりがちです。 混合気が薄い場合、夏場と比べて排気の量そのものが少なくなります。また、ノッキング音やカリカリしたサウンドになった場合も薄い状態ですので、すぐに飛行をやめましょう。
エンジンを始動させてみてこのような状態になっている場合は、ニードルを調整して混合気を濃くし、普段通りの状態になるようにしましょう。 もし、夏の設定のまま飛行させると、エンジンが焼き付いてしまったり、上空で止まってしまうことになります。そうなるとそのまま墜落してしまう危険性があるので、地上でしっかりと正しいニードル設定を施してから飛行させることが大切です。 また、夏場冬場関係なく、地上でエンジンのピークを出して離陸した機体は、離陸上昇中では薄くなりがちです。これは、エンジンとタンクの位置に起因します。上昇する際はエンジンがタンクより上に来るので、どうしても混合気が薄くなりがちです。上昇中に回転数が落ちるようならば、混合気が薄い状態であると疑ったほうが良いでしょう。 混合気が薄い状態で飛行させるとエンジンが止まったり、エンジンが焼き付いてしまったりします。必ず適正の濃さにニードルを調整するようにしてください。

冬季のエンジン始動とニードル調整(ヘリコプターエンジンの場合)

それではここからは実際にRCヘリ用のグローエンジンを使ってエンジンの始動とニードル調整を見ていきたいと思います。使用するエンジンはO.S.「MAX-105HZ-R」です。
※写真のエンジンは限定モデルです。現在は発売しておりません。 始動する前にニードルを調整します。中速ニードルは全閉から1回転開けておきます。 スローニードルは基準そのままにしておきます。 メインニードルは2回転半開く。これは「MAX-105HZ-R」の場合となり、エンジンによって異なるので注意が必要です。 燃料タンクにグロー燃料を注入します。 燃料ストッパーを開いておくのを忘れないようにしてください。 プラグヒートする前にきちんとヒートできるか、予備のプラグで確認しましょう。 送信機の電源を入れます。 受信機の電源も入れます。 プラグヒートを機体に接続します。 スロットルはアイドリング位置にしておきます。 スロットルがアイドリングになっているかも確認しておきます。 プラグをヒートします。 メインローターをきちんと押さえてからエンジンスターターでエンジンを始動する。正常ならばこれでエンジンはスタートします。 プラグヒートを外しても止まらないようならば飛行が可能とです。あまりにカリカリとノッキング音が出たりする場合は、混合気を濃くして再始動します。無事に始動できたら、ニードル調整をするためにまずはホバリングをしてみましょう。 冬場はこのように排気が異常に少ない場合があります。こういった場合はニードルを数コマ開いて濃い状態にしましょう。 機体に振動が出てしまったり、テールがハンチングしている場合もニードル設定が薄い状態となっています。ニードルを開いて振動が止まるまで調整していきましょう。

まとめ

今回は、冬場におけるヘリ用グローエンジンのニードル調整について紹介してきました。気温が低い冬場は混合気が薄い状態になりがちで、そのまま飛ばしていると、エンジンの焼き付きや上空で止まってしまうことによる墜落につながってしまいます。 地上で夏場とは異なった冬に適したニードル調整を施すことで、エンジンは本来のパフォーマンスを発揮してくれるはずです。しっかりとニードル設定をおこなって、快適なフライトをお楽しみください。
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