O.S.WEB MAGAZINE Vol.11 2019 June

一度覚えれば決して難しくない! ガソリンエンジンの正しい始動方法と調整

空ものラジコンを始めたら一度は触れてみたいのがガソリンエンジンではないでしょうか。エンジン好きのフライヤーの中でも、ガソリンエンジンは特に人気が高く、「いつかは自分もガソリンエンジンを搭載した大型機を派手に飛ばしてみたい」という目標を持っているフライヤーも少なくありません
O.S.ではRC飛行機用のガソリンエンジンを2ストロークと4ストロークそれぞれでラインナップしているだけでなく、RCヘリ用のガソリンエンジンも用意しています。ガソリンエンジンは、燃費が良くトルクフルな飛行が楽しめ、さらにグローエンジンにはない始動方法の違いやイグナイターといったガソリンエンジンならではのアイテムもあり、マニアにはたまらないジャンルです。
そこで今回はそんなガソリンエンジンの正しい始動と調整方法を紹介していきたいと思います。一度覚えると、さまざまなガソリンエンジンに応用できる基礎知識となりますので、ぜひこれをキッカケにガソリンエンジンを楽しまれてはいかがでしたでしょうか
早速、ガソリンエンジンの始動と調整方法を見ていくことにしたいと思います。モデルエンジンはO.S.のロングセラーである「GT33」を使います。

 

今回のモデルエンジンのように、O.S.のピッツマフラーを使っている場合、ガスケットの収縮に対応するために、フライト前に必ずしっかりとマフラーを締め上げます。

 

今回の紹介は箱から開けた状態からの調整を紹介します。まずは一度ニードルを全閉にして、その後、メイン、スローとも二回転開けます。

 

続いて燃料を入れます。

 

O.S.のガソリンエンジンについてはゼノアを推奨オイルとしています。これを25:1に希釈して使用します。

 

まずは受信機の電源を入れます。

 

続いてイグナイターの電源を入れます。

 

チョークレバーをオンにします。「GT33」はチョークレバーを押すことでオンになります。

 

ガソリンエンジンのプロペラをフリップする場合は必ずセーフティスティックかエンジンスターターを使って回すことを心がけてください。

 

燃料が来て「ボン!」と初爆が来るまでプロペラをフリップします。

 

初爆が来たらチョークレバーをオフにします。

 

イグナイターもオフにします。

 

逆転防止のために4~5回フリップして余分な燃料を抜きます。

 

再びイグナイターをオンにします。

 

フリップしてエンジンを始動します。

 

無事にエンジンが始動しました。

 

ここからはニードル調整を紹介していきます。「GT33」はメインとスローのニードルが付いています。このエンジンは倒立で機体に搭載されていますので、右がスロー、左がメインニードルとなります。

 

まずはスローを調整していきます。最スローより3コマほどスロットルを上げた状態で回転数を計測します。音はブツブツとした感じで、回転も不安定。まだ、濃い状態なのが分かります。

 

スローニードルを30度ずつ絞っていきます。絞っていくとブツブツとした音がなくなっていきます。なお、ニードルを調整する際はエンジンを止めておこないましょう。

 

回転数が一定となっているのを確認します。

 

その状態からスローニードルを90度開きます。

 

回転が1000回転ほど落ちたところをスローのピークに設定します。

 

続いてメインニードルの調整に移ります。スロットルを全開で回転数を計測します。やはり回転が一定にならず、音もブツブツとしたサウンドとなっています。

 

メインニードルを絞っていきます。ブツブツとした音がなくなっていきます。

 


回転数が一定になり、サウンドもビーといった一定なものとなりました。

 


次にメインニードルを30~40度開けていきます。

 

再び回転数を計測し、ピークから200~300回転ほど落としたところで設定します。これは、上空では地上よりもプロペラが回ってしまい、高い設定だと焼き付いてしまうためにおこなう処置となります。

 

正しいセッティングを施されたことで快適に飛行するガソリンエンジン搭載機。適切なニードル設定は、そのエンジンの実力をいかんなく発揮することにつながります。

 

ここからはエンジンが始動しない場合について見ていきたいと思います。始動しない場合、まずはオーバーチョークを疑いましょう。最初にイグナイターの電源をオフにします。

 

続いてスロットルを全開にしておきます。

 

10回ほどフリップします。

 

 再びイグナイターをオンにします。

 

再度フリップしてみます。これでエンジンが始動したら、オーバーチョークだったことになります。
それでも始動しない場合、配管などをチェックして燃料がエンジンまでしっかり来ているか確認しましょう。フリップして燃料が出てきたら燃料系ではなく、電子系の不具合を疑いましょう。

 

イグナイターの火花がしっかり飛んでいない場合もエンジンはかかりません。上記までの対策をおこなってもエンジンが始動しない場合は、イグナイターの故障が疑われます。その際は「O.S.エンジンサービス係」まで修理を依頼をしてください。

 

プラグのキャップがしっかりハマっていない場合もエンジンはかかりません。エンジンが始動しない場合は、このように順番に消去法で消していくことで、原因を突き止めていきます。

 

ガソリンエンジンユーザーに最適! O.S.リモートキルスイッチ「KS-01」

O.S.からこの春に発表させて頂きました「KS-01」は、ガソリンエンジン用イグナイター電源のオンオフを送信機側から制御できるようにするための装置です。使い方は簡単で送信機の空きチャンネルに接続することで使用できるようになり、イグナイター電源以外にも、スモーク用ポンプの電源操作やLEDなどのライティングの制御にも使うことができます。 この「KS-01」にはノーマルモードと安全モードの2モードが用意されています。ノーマルモードでは、スイッチ操作でイグナイター電源のオンオフを制御できます。一方、安全モードは誤操作防止の目的で、0.5秒以内に2回スイッチ操作をおこなうと初めてオンオフの制御ができるようになります。 ガソリンエンジンを安全に制御するための便利なリモートキルスイッチ「KS-01」で、快適なフライト環境を作ってみてはいかがでしたでしょうか。
■製品データ■
サイズ:22.5×37.4×9.3mm
重量:6.3g
消費電力:9mA(6.0V、無負荷時、LEDなし)
定格電圧:3.7~7.4V(使用可能電圧範囲3.5~8.4V、受信機より供給)
価格:¥7,300(税抜)
ページのトップへ戻る