O.S.WEB MAGAZINE Vol.02

2サイクルエンジンの始動と調整

    O.S.WEB MAGAZINE Vol.02

    正しい手順でピークを引き出す! 2サイクルエンジンの始動と調整

2サイクルの飛行機用エンジンは汎用的でパワーもあり、さまざまな飛行機に使われているスタンダードな模型用エンジンです。一般的に4サイクルに比べて2サイクルの方が調整はしやすいとされていますが、その理由のひとつにサウンドの変化が大きく出るので音で判断が付きやすいという部分があります。それによってピークが出しやすく、しっかりとした調整のついたエンジンで快適な飛行ができるので、初心者にも扱いやすく、練習機にはまず2サイクルエンジンが搭載されていることがほとんどです。今回はそんな2サイクルエンジンの始動と調整について、そのポイントを紹介していきたいと思います。初心者の方ももベテランフライヤーのかたも、ぜひチェックしてください。

ビギナーに最適!スカイリーフクラッシック

今回のモデル機はO.S.「MAX-46AX-II」を搭載したフタバのスカイリーフクラシック。初心者の練習機としてだけでなく、スタントまでこなせてしまう高性能高翼機です。
    2サイクルエンジンの始動と調整
    エンジン始動の際はこのように必ず助手に機体を押さえてもらうことが大切です。

     

    まずは機体のタンクにグロー燃料を注入します。今回使用するのは、O.S.純正のグロー燃料「ナイトロックス。O.Sエンジンのパワーを100%発揮することができます。

 

「プロポの電源をオンにします。飛ばす機体とモデルが合っているか確認します。

     

    続いて機体の電源もオンにします。

 

まずスロットルを2~3コマ上げておきます。

 

次にプラグヒートはせず、燃料をエンジンに呼び込むためにスターターでしばらくエンジンを回します。

 

続いてプラグヒートを取り付けます。

 

スターターでエンジンを回します。順調ならばここでエンジンが始動します。

 

始動しない場合はさらにスロットルを2~3コマ上げます。

 

再度、スターターでエンジンを回します。無事にエンジンが始動したら、スロットルを徐々に開けていき、中速まで問題なく立ち上がり ましたら、プラグヒートを外し、スロットルを全開にします。

 

プラグヒートを外し、エンジンが止まる場合は、ニードルバルブが濃い状態の為、止まっている可能性があります。 ニードルバルブを少しずつ立ち上がるまで閉めてください。

 


スロットルが全開になりましたら、ニードルバルブを徐々に閉めていきます。さらに回転が上がる場合は濃い状態のため、さらにニードルバルブを閉めていきます。こもった音からきれいな音に変化したらそこがピークとなります。その際に、ピークから2~3コマ開いておくと、飛行させた際に上空でピークとなります。反対にニードルバルブを閉めても回転が下がる場合は、ピークを通り越して絞り過ぎている状態のため、きれいな音になるまでニードルバルブを開いてください。
参考動画(Youtube)
⇨ニードル調整時のエンジン回転の変化
⇨ピーク時エンジン回転数
⇨絞りすぎた場合

 

ここからは、これまでの手順でエンジンが始動しない場合の対処法となります。燃料を飲みすぎてオーバーチョークになってしまった場合は、このように機体を持ち上げてプロペラを回してマフラーから燃料を出します。

 

プラグのコイルが断線している場合もエンジンはかかりません。プラグは消耗品なので定期的にチェックしておくことが重要です。

 

プラグヒートの電圧が低いとエンジンは始動しません。飛行前にプラグヒートのバッテリーもしっかりと充電しておくようにしましょう。

 

タンクとエンジンの配線を間違えていたり、シリコンチューブが詰まっていたりすると燃料がエンジンまで到達せず、エンジンは始動しません。

 

しっかりと調整の取れたエンジンを搭載し、快適な飛行を見せる「スカイリーフクラシック」。ちょっとした気温や湿度の変化でもピークは変わってくるので、根気よく調整をしていくようにしましょう。
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