今年で10回目のアニバーサリー開催となるGPツーリングカーの真夏の祭典『O.S.8時間耐久レースinO.S.フィールド』が8月6・7の2日間、奈良県O.S.フィールドにて開催されました

初日には事前エントリーした10チームがO.S.フィールドに集結、熱いバトルを繰り広げた。予選前に行われた練習走行では、予選落ちの無い今回のレースとなったことから終始和やかに進んでいきました。しかし30分間の予選が開始されると各チームは昨年のペースを上回る快走を披露。ただ今年はやみくもに周回を重ねていくのではなく明日を見据えた最終確認を重視したのか、度々ピットインを繰り返し、ニードル調整を行うチームも多かったようにも見えます。予選は仕事仲間で結成して初めての8耐参戦チームである『TRANCE RACING』が2位通過の『アンビシャスファクトリー』に約6秒差をつけて見事PPを獲得となりました。3位には『ISちょっちゅね~ず2011』4位・5位には8耐常連チームが複数集まって結成された『KSG48』と『東田鉄工』が滑り込みます。昨年の覇者『片岡防水』は6番手スタートと中盤からのスタートとなり以降は『TEAM ジャッキー WITH アンビシャス』『OJI-THUNDER』『Mレーシング』と続きます。予選初日をキャンセルした『BLUFF』は最後尾からスタートとなり明日の長い8時間のスタートを待つこととなりました。
8時間という長時間の熱い戦いが繰り広げられた2日目。全参加チームを交えたブリーフィング後、全車両によるローリングスタートが開始された。数周を周回しながら隊列を整えながら10チームはスタートの合図を待つ。ここで午前8:00を迎え、レースディレクターを担当する汐巻のフラッグが勢いよく振られ8時間の耐久レースがスタートしました。
PPスタートとなった『TRANCE RACING』がレース全体をリードする展開が続きましたが、2度目の給油のタイミングでトラブルが発生。ここで総合3位にまで順位を落としてしまいます。代わってトップに浮上したのは予選7番手から浮上した『TEAM ジャッキー WITH アンビシャス』。2位に『アンビシャスファクトリー』が付けてアンビシャスグループがワンツー体制を築きます。4番手以降は『ISちょっちゅね~ず2011』『東田鉄工』『BLUFF』『OJI-THUNDER』と毎年8耐に参加しているマイスターチームが続きます。昨年の優勝チームの『片岡防水』は8番手を走行。トップとは4周差をつけられてしまいます。今年は普段の8耐に比べて参加台数が少ないことからコース内が混雑せずに接触によるコースアウトやマシントラブルが少なく、ちょっとしたトラブルで順位が大きく入れ替わってしまうので油断できないレースとなったようです。その後方には『Mレーシング』『KSG48』とつけていました。


人にもマシンにも厳しい時間帯となる4時間が経過。毎年この時間も熾烈なトップ争いが繰り広げられるのですが今年は少し違っていたようです。トップを快走する『片岡防水』と2位を周回する『TEAM ジャッキー WITH アンビシャス』の差が徐々に開き始めてきました。その差約7周。これにはピット作業時間に大きく差があったようです。上位チームでは30分毎にマシンチェンジを行っているのですが、マシンに搭載する発信機の乗せ換え作業で20秒程ロスしてしまいます。しかし『片岡防水』はそのロスタイムに着目してボディにマジックテープで発信機を固定して約2秒で交換することができます。その差18秒となり約1周分ピット作業だけで稼ぐことが可能となったようです。走行するペースを見ても上位チームはほぼ同タイムなので、この差を取り返すのには他チームにとって至難の業となりそうです。

6時間が経過した時点でトップを走行する『片岡防水』にトラブルが発生した。オーバーヒートによりエンジン始動が困難な状態となってしまったようだ。慌てて予備シャーシを用意するも走行終了直後ふぁったのでメンテナンスが終了していなかったようだ。なかなかペースが上がらない『片岡防水』に対して猛追撃する『TEAM ジャッキー WITH アンビシャス』。その差は2周まで縮まってしまいます。3位以降は『ISちょっちゅね~ず2011』『アンビシャスファクトリー』『KSG48』『東田鉄工』『TRANCE RACING』『BLUFF』『BLUFF』『Mレーシング』となりましたが度重なるトラブルによって簡単にポジションが入れ替わってしまうので油断できません。


残り時間が30分を切った7時間30分経過。中盤のトラブルを克服した『片岡防水』が依然トップをキープ。2位以降に30周のビハインドを築くことができたようです。こうなると同チームが打ち出した“1400周超”という記録への挑戦が注目されました。残り時間が過ぎていく中、8時間のコール3分前にトップを走行する『片岡防水』が前人未到の1400周を突破。これには参加していた全てのチームが温かく祝福し、拍手が送られました。。
 


長く厳しい8時間を終了する花火が打ち上げられ、『片岡防水』がそのままチェッカーを受けチーム2連勝と8耐史上最多周回数の新記録を達成。2位にはベテランドライバー多数在籍し粘りのある走りで順位を上げた『ISちょっちゅね~ず2011』、3位には後半マシントラブルで思うようなレース展開ができなくなってしまった『TEAM ジャッキー WITH アンビシャス』と続き今年の8耐は幕を閉じました。





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