O.S.WEB MAGAZINE Vol.04

CONTENTS#01

MAX-25LAIIフライトインプレッション

    O.S.WEB MAGAZINE Vol.04

    扱いやすさとパワーを兼ね備えた O.S.「MAX-25LAII」登場!

2018年9月末に東京ビッグサイトで開催された「全日本模型ホビーショー」。O.S.(小川精機)のブースにて展示し、来場者の皆さまから大きな注目を集めたのが、今回紹介させていただく「MAX-25LAII」です。このエンジンは、確かな始動性と調整のしやすさ、そして扱いやすいマイルドなパワーが持ち味だった、あの名エンジン「MAX-25LA」の復刻版です。 この「II」では、新たにキャブレターに新設計の「22F」を採用。ニードルも、リモートニードルからダイレクトニードルに変更した上で、ニードルが斜め後方なるように向きを変え、より安全にニードル調整ができるようになっています。また、カバープレートとキャブレター以外は前作から部品を共通化したことで、確かな信頼性のあるエンジンに仕上がりました。 ここでは、この「MAX-25LAII」を、実際に機体に搭載して、その可能性をご紹介していきたいと思います。
    ■エンジンデータ■
    行程体積:4.07cc ボア:18.0mm
    ストローク:16.0mm 出力:0.6ps/15,000r.p.m.
    重量:197g サイレンサー:62.0g
    価格:17,800円

    製品詳細


    今回、実際にエンジンを搭載した機体はテトラのバルサキットでロングセラー商品の「イーグレット25SR」です。運動性と安定性を兼ね備えた、バランス感に優れた肩翼機で、スポーツフライトやスタントの練習機として愉しめるだけでなく、専用のフロートを付けると水上機にも変身するなど、幅広いユーザーが愉しめる往年の名機と言えるでしょう。
    RC飛行機の新ベーシックエンジン!
    今回テストフライト用に「MAX-25LAII」を搭載したのは、テトラから発売されているバルサキットのスポーツフライト機「イーグレット25SR」です。
    機体諸元:全長/1,090mm:全幅/1,240mm:翼面積/27.4d㎡:全備重量/1.5-1.6kg:翼型/準対称: プロペラサイズ / APC-9x6:燃料/NITRO-X STANDARD 15-18:RC装置/Futaba10J

     

    エンジンは機首部分に正立で搭載。機体の推奨エンジンが2サイクル25~35クラスということで、さすがにピッタリと搭載でき、ヘッドも大きくは飛び出さないので、スタイルを崩す心配もありません。こういった往年の機体に搭載すると、「MAX-25LAII」のネオクラシックなラウンドデザインが映えてきます。

     

    「イーグレット」はダブルマウント方式なので、エンジンを取り外すのも容易。そのため、メンテナンス性も高く、こまめにエンジンメンテナンスをおこなうことで、長くその性能を引き出すことができます。

    テトラ「イーグレット25SR」に正立で搭載された「MAX-25LAII」。推奨サイズのエンジンだけに、きれいに搭載されています。

     

    エンジンの始動と調整
    それでは実際にエンジンを始動してみたいと思います。燃料をタンクに満タンにして、エンジンに燃料を呼び込み、プラグヒートをおこなって、いざエンジンスタート。スターターで数度回すとすぐに確かな手応えとともにエンジンはスタートします。25クラスと比較的小型のエンジンですが、「LAシリーズ」の特徴でもある始動性の良さは健在。何の苦労もなく、簡単に始動してくれます。エンジンの始動性の良さも「MAX-25LAII」のウリのひとつ。今回のテストフライトでも、一発でエンジンはスムーズに始動しました。

    エンジンの始動性の良さも「MAX-25LAII」のウリのひとつ。今回のテストフライトでも、一発でエンジンはスムーズに始動しました。

    続いてニードルを調整してアタリを出していきます。「MAX-25LAII」に搭載された新設計の「22F」は、ダイレクトニードルとなっており、細微な調整がやりやすくなったことと、やや斜めの向きに取り付けられたことで、ニードル調整がとても容易になりました。前方で回っているプロペラを意識することがなく、エンジンサウンドを聞きながらピークを出すことができます。そして、「MAX-25LAII」は比較的ピークの幅が広く、調整も簡単な点も見逃せません。初心者でも扱いやすい、と評判なのは、こういった点も評価いただいているからでしょう

     

    新設計の「22F」ニードルを従来のものよりやや斜め後方に向くようにしたため、ニードル調整が非常に簡単になりました。

 

フライトインプレッション!
それでは、エンジンの調整も完了しましたのでMAX-25LAII」を搭載した「イーグレット25SR」のフライトをおこないたいと思います。飛行を担当するのは、2018年のF3A日本選手権でも4位入賞を果たした、O.S.所属のワークスフライヤー羽根田 仁です。

テストフライトを担当するフライヤーは、O.S.所属の羽根田仁です。2018年のF3A日本選手権でも4位入賞を果たす、日本のトップフライヤーの1人です。

 

当日の風はあまり強くなく、テストをするには絶好のコンディション。スロットルを上げてエンジンを回転させていくと、短い滑走距離で「イーグレット25SR」はあっという間に離陸。25クラスの軽量な機体と、確かなパワーを誇る「MAX-25LAII」だけに、スムーズな離陸ができます。

短い滑走距離であっという間に離陸した「MAX-25LAII」搭載の「イーグレット25SR」。25クラスとは思えないパワーでグングンと機体が上昇していきます

上空でやや機体のトリムを調整したら準備完了。テストフライトを開始します。スロットルを開いていくと、25クラスとは思えない心地よいエンジンサウンドが飛行場内に響き渡ります。エンジンの調子も良さそうで、しっかりとプロペラを回しきっています。

 

直線飛行では中スロー程度でゆっくりと飛行させることができ、スローでも止まるような素振りもまったくなく、フルハイから最スローまで、しっかりと性能を出してくれます。 そのため、特徴である燃費の良さを活用して、初心者の練習機に搭載して、長時間の飛行練習をおこなうことも良いのではないでしょうか。

 

今回はせっかく「イーグレット25SR」に搭載していますので、スポーツフライトも試してみることにします。スロットルを上げていき、大きなループに入れていきます。エンジンは確かなパワーで機体をグングンと押し上げていき、25クラス以上の雄大なるループを完成させることができました。基本設計の優れた機体と信頼性の高いエンジンが合わさった素晴らしい飛行は、見るものを魅了する素晴らしいものとなりました。

スポーツフライトも楽々とこなしてしまう「MAX-25LAII」搭載の「イーグレット25SR」。小型エンジンらしからぬエンジンサウンドも、魅力のひとつといえるでしょう。

最後に
「MAX-25LAII」は、初心者からベテランまで幅広いユーザーに使っていただきたい、という思いから、今回復刻という形で再登場することとなりました。良い部分はそのまま受け継ぎ、改良すべき点は改良し、現代のフライトシーンに合った形での再登場となります。多くの魅力的な機体がいまなお存在する25クラスにおいて、エンジンを選ぶならば、ぜひ一度、この「MAX-25LAII」の魅力と可能性を体感いただければと思います。
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